自分を知る

アウフヘーベンとは?

あうふへーべん

・・・聞き慣れない言葉ですね。

 

アウフヘーベン = aufheben というのは、ドイツ語で「持ち上げる」「上に上げる」といった意味の動詞です。

 

この言葉を、最も重要な概念として哲学の中心に据えたのが、ヘーゲルです。

ヘーゲルの著作のなかでは、aufheben は、「止揚」ですとか「揚棄」といった日本語で訳されています。

 

今日は、ヘーゲルのアウフヘーベン(止揚、揚棄)という考え方から、自分について考えてみたいと思います。

 

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルGeorg Wilhelm Friedrich Hegel, 1770年8月27日 - 1831年11月14日)は、ドイツ哲学者である。ヨハン・ゴットリープ・フィヒテフリードリヒ・シェリングと並んで、ドイツ観念論を代表する思想家である。18世紀後半から19世紀初頭の時代を生き、領邦分立の状態からナポレオンの侵攻を受けてドイツ統一へと向かい始める転換期を歩んだ。

出典:ウィキペディア ヘーゲル

 

ここでは、わかりやすくシンプルにしているので、本来の学問的な意味とずれている場合があります。

 

Contents

【自分を知る】ヘーゲルのアウフヘーベン

止揚(aufheben)という言葉の中には二重の意味があり、「保存する」(aufbewahren)、「維持する」(erhalten)という意味が含まれているとともに、同時にまた「止めさせる」(aufhören lassen)、「終らせる」(ein Ende machen)という意味がある。

「保存」(das Aufbewahren)という言葉そのものがすでに「もの」を維持するために、この「もの」からその直接性と、従ってまた外部からの作用や影響に委ねられている定有の面を取り除くという否定的な意味を含んでいる。

 

ヘーゲル(武市健人訳)『大論理学』(岩波書店、1994年)

「止めさせる」と「保存する」。

「終わらせる」と「維持する」。

ヘーゲルはアウフヘーベンという言葉が、否定と肯定の反対の二つの意味をもつことに着目しています。

 

そして、もともとの「持ち上げる」「上に上げる」という意味。

 

これらをあわせると、アウフヘーベンには、

「止める」 → 「持ち上げる」 → 「保存する」

という、3つの意味が含まれているようです。

 

【自分を知る】アウフヘーベンという考え方

たとえば、履歴書などで自分の特技を書こうとしているとき。

そこでは、どのように自分を考えているでしょうか?

 

自分の特技=得意なことを考えようとすれば、おのずと、自分が苦手でない・・・ことを考えます。

ここでは、自分のなかで、苦手なことと得意なこととを区別して考えています。

 

けれども、この考えでは、苦手なことは苦手なまま、得意なことは得意なままに、いつまでもとどまってしまいます。

苦手と得意、という区別をしているところから、その区別を止めて、一歩上へ視点をあげてみます。

 

すると、苦手なことも得意なことも受け入れて、今ここにいる自分がみえてきます。

それができないことのメリットと、できるメリットを、考えられるようになります。

 

アウフヘーベンされた思考のなかでは、対立したものもそこで固定化されずに、柔軟に発展させてゆくことができます。

考えにゆきずまったら、視点を一つあげてみる。

すると、第3の道が見出せるかもしれません。

 

ちなみに、古事記のアウフヘーベン的解釈はこちら。

古事記から、自分を知る

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【自分を知る】まとめ

アウフヘーベンは、矛盾しているものごとを乗り越え、それを発展させてゆく思考方法です。

  • アウフヘーベンには、「廃棄すること」「高めること」「保存すること」という、3つの契機があります。
  • 相対立している視点をいったん廃棄して、一歩上の視点に立ってみる。
  • すると、それらの矛盾を含みこんだ(保存したまま)、より高次な概念にいたることができます。

アウフヘーベンという視点から、自分を考えてみたら。

そこには、もっと新しい可能性が開かれてゆくかもしれません。

スポットセッションで、ご一緒に考えてみませんか?

 

アウフヘーベンについては、こちらにも。

自分をアウフヘーベンする方法

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うめとも

田舎で農家のパートをしながら、やんちゃな一人息子の子育てに励むシングルマザー。息子の成長とともに、自分のキャリアを再び考え始める。ドイツ哲学が好き。

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