自分を知る

「本物」の体験から、自分を知る

4歳の息子が、こまを欲しがりました。

絵本で見て、自分もやってみたくなったようです。

けれども、お正月ももう過ぎてしまって、あちこちお店を巡っても、なかなかこまは見つかりません。

息子はしくしく泣き出しました。

「じゃあ、インターネットで注文してあげる。」

「ほんとう?じゃあ、インターネットのおみせにいこう。」

「インターネットは、おうちのパソコンで注文するんだよ。」

「???」

 

Contents

【自分を知る】「本物」を大切にするシュタイナー教育

【自分を知る】ヴァーチャルは避ける

「インターネットで注文してあげる」と息子に言ってしまってから、後悔しました。

お店に行って、品物を手にとって、お店の人にお金を払って、品物を手に入れる・・・

本来なら、品物の手触りや、人と人とのつながりの体験が、そこにあるはずです。

そういった過程が全く見えない、ヴァーチャルな世界のネットショップ。

子どもに教えるのは、まだ早かったかな、と思ったからでした。

 

なぜ、ヴァーチャルなものは避けるべきなのでしょうか?

 

シュタイナー教育によれば、子どもは、ものごとの本質に触れることで、自分の質をつくってゆくことができると考えられています。

ですから、ヴァーチャルのような仮想的なものに触れていると、そういった「質」のないもので、子どもが心をつくってしまうのだそうです。

 

シュタイナー教育(シュタイナーきょういく、ドイツ語 Waldorfpädagogik英語Waldorf education)とは、20世紀はじめのオーストリア哲学者神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した「教育芸術」(独:Erziehungskunst)としての教育思想および実践であるヴァルドルフ教育を、日本で紹介する際に名付けられた呼称のひとつである[1]。シュタイナー教育では、教育という営みは、子供が「自由な自己決定」を行うことができる「人間」となるための「出産補助」であるという意味で、「一つの芸術」であると考えられている[2]。その思想と実践は、シュタイナーが創設した、人間が自らの叡智で人間であることを見出すという神秘的学説・人智学(アントロポゾフィー)によって支えられている[3]

 

出典:ウィキペディア シュタイナー教育

【自分を知る】触れるものへの配慮

息子が通うシュタイナー保育園でも、「本物」にこだわっていらっしゃいました。

 

息子の保育園のことについては、こちらに詳しく書いてあります。

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おもちゃは、木工で余った木片や、拾ってきた石や木の実などの、自然素材のものが多いようです。

木のざらざらした感触、石を持ち上げるときの重たい感じ・・・

そういった体験をすることで、木や石によく似たプラスチックの偽物との区別がつくようになります。

そして、これは重い、これは痛そう、といった判断が身につくようになります。

 

また、着る服や持ちものも、キャラクターものは避けるように言われます。

それは、商業製品であって、「本物」ではないからなのだそうです。

 

【自分を知る】「本物」に触れて、本当の自分を知る

プラスチック製のおもちゃではなく、お散歩で拾ってきたどんぐりや松ぼっくりや木の枝。

テレビやラジオなどの音声ではなく、先生やお母さんの話すおはなしやおうた。

「本物」と直接触れ合うなかで、子どもたちは何を育んでいるのでしょう?

 

子どもたちは、あらゆる感覚を研ぎ澄まして、そのものがもっている、いのちに共鳴しています。

それは、そのものの本質と、自分の本質とが出会うことです。

そして、それは、自分を自分たらしめている力、それをを実感することなのだと思います。

 

【自分を知る】まとめ

今日は、本物に触れることによって、自分を知ることについて考えてみました。

  • 人工的な無機質なものではなく、いのちのある本物に触れることによって、ものごとの本質に出会います。
  • 本質に触れることで、自分自身の本質ーー自分を自分たらしめている源ーーを知ることができます。

陽気も暖かくなってきましたね。

窓を開けて、春の息吹を感じてみてはいかがでしょう?

自然の営みの奥底に、自分とつながる神秘が見つかるかもしれません。

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うめとも

田舎で農家のパートをしながら、やんちゃな一人息子の子育てに励むシングルマザー。息子の成長とともに、自分のキャリアを再び考え始める。ドイツ哲学が好き。

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